訪問診療
当院では、患者様の「最期まで安心して過ごせる場所で暮らしたい」というご希望を叶えるために、医師・看護師が計画的に患者様のお住まいを訪問し、診療、治療、薬の処方、療養上の相談、指導等をさせていただきます。
訪問の頻度は、病状が安定しているケースなら通常月2回です。ただし、症状によっては、より頻回の訪問を行います。さらに、定期訪問を行っている患者様の具合が急に悪くなったような場合は、必要に応じて往診を行います。
末期癌の訪問診療について
末期癌について
癌は急性の病気ではなく、ステージ0から4までの5段階があり、順に進行します。ステージごとの特徴は次のとおりです。
ステージ | 特徴 |
---|---|
ステージ0 | 上皮内がんとも呼ばれ、完治が期待しやすい |
ステージ1 | 他の部位に転移していない。早期がんとも呼ばれ、治療で完治の可能性が高い |
ステージ2 | 早期治療が重要。治癒の見込みあり。 |
ステージ3 | 状況によっては治療が難しくなる。手術・抗がん剤・放射線の併用も |
ステージ4 | 末期がんと呼ばれる段階。完治は難しいが、延命・症状緩和が可能 |
癌のステージは、TNMと呼ばれる分類によって5つの段階に分けられています。
- T:発生した癌の広がり具合や深達度
- N:癌細胞のリンパ節への転移や広がりの程度
- M:他の臓器への転移
末期癌は5つのステージのうち、ステージ4に相当する状態です。
末期癌は、治療法がほとんど存在せず根治も難しい状況のため、患者さんの状態を多角的に診断し、適切な治療を行う必要があります。
癌の在宅医療について
病院や診療所だけでなく在宅でも医療が行われ、がん医療も在宅で受けることができます。
在宅医療のメリット
- 住み慣れた家で最期まで過ごせる
- 家族と一緒の時間を大切にできる
- 自分のペースで治療や生活を選べる
- 痛みなどを和らげながら、穏やかな時間を持てる
自宅での治療は、患者さん自身への癒しとなります。病院や介護施設よりも慣れ親しんだ環境であり、家族やペットなどに囲まれて安心感のある終末期を迎えられます。
また、癌末期の場合は、40歳以上であれば介護保険制度も活用できます。当院では、訪問診療だけでなくステーションと連携して訪問看護も行っております。
お気軽にご相談ください。